2013年2月3日日曜日

【コラム】 「ガリバー」に見る新規事業のヒント

痛車,フェラーリ,冬のラジ館まつり,

本日は、中古車買取で有名なガリバーの関連記事を読んで感じたことについて。

 ガリバー、「変身する巨人」理想のモデルは中古車のイケア (※日本経済新聞)

前回のコラムでも書いた通り、世の中の発展に伴い商品のライフサイクルが早くなり、また人口減少のこの時代では、「一つのビジネスモデル=同じ事をやっていても儲けが出る仕組みや商品」の寿命というのがどんどんと早くなる。

パチンコ業界で言えば、新台をできるだけ多く仕入れできるだけ高値で売却するモデルが今は主流と言えると思うが、それも全ての店舗が成功を収めているわけではなく、鉄壁のモデルとは言えないところを見ると、近いうちにまた新しいビジネスモデルを生み出していかなくてはならない機運に駆られていると伺うことができる。

新しいモデルを生み出すにあたり、当然まだ既存のモデルが売上を上げているわけだから、そちらも継続しつつ新しいものを生み出していく作業となる。

その際には、当たり前だが、「どんな事業をやる?」という話になる。

結果として、自社の強みを活かした事業をやることができれば、新規事業も成功の可能性が高まるわけだが、実はこの「自社の強み」というのは社内の人間でもわからなかったりするケースがある。

外から見たほうが、客観的に見えて的を得ていたりする。

故に外部から経営陣を迎え入れたりするケースが多い。

ここ最近ダメなケースとしては、日本の家電メーカーがそれに当たるのではないだろうか。

自社の強みがよくわかっていない。

故に、どこにニーズがあるのかもよくわからない商品を開発したりしているし、当然売れない。

話を戻そう。

例えば今回のガリバーのケースでは、「自動車の仕入れ量と質」が自社の強みと判断し、中古車販売を手がけることにした。

もちろん普通に考えればそのようになるわけだが、実は別の強みを持ち合わせているケースもあると私は考える。

例えば、ガリバーは元々あった中古車のオークション相場を色んな基準で数値化して、買取価格を透明化したノウハウがあるはずだが、その強みを生かして中古価格が不透明な業界の下取りをする商売も考えられるはずである。

また、自社販売を強化するという考え方もあるが、自社販売で得たノウハウを全国の中古車販売業者へ売るコンサルティング業務の可能性もある。

はたまた買取件数の多さを強みにし、廃車などを引き取り解体・くず鉄を販売したり輸出したりするモデルを構築するという考え方もできる。

そのように、素人の私でもいくつかのアイディアが出るわけだが、このような新規事業というのは今後どの企業でも取り組んでいかなければならない。

何故なら、先述したとおり、商品のライフサイクルが短いためである。

しかし、残念なことに、このような新規事業というものを成功させることができる人間というのは、企業において非常に少ない。

それもそのはずで、今までは商品のライフサイクルが比較的長かったため、新規事業をする必要性があまりなかった。

毎日同じ事を繰り返す、いわゆるルーティンワークをこなしていれば売上が確保できたわけで、新規事業をするきっかけがなかったからとも言える。

今後はパチンコメーカーやパチンコホールも、自社の強みを活かした新規事業の模索が始まる時代がやってくると私は考える。

ちなみに、何度も言うが、パチンコホールのような遊技場経営に於いて次なる可能性が高いと考えているのは、777.town(旧サミタ)のようなバーチャルホールではないかと考えているので、マルハンさんが継続を断念したのは非常に残念でありません。

また時期がきたらチャレンジして欲しいですね。


@私のやきとり



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