2012年12月12日水曜日

【コラム】 パチンコは人の命も救っている


ここ最近、とてもストレスが多く、パチンコ業界に対して久しぶりに毒を吐いてみようと思います。いや、久しぶりではないかもしれませんが、そこはお許し願いたいです。


先日、日経ビジネスにおいて作曲家=指揮者である伊藤乾さんという方の記事をお見かけしたのでご紹介させていただきます。

リンク : 「パチンコが救った心と命~本音の行動から復興を考える」

この記事では、震災後の大きなくくりでの大学や教授の評判があまりよろしくないことや、震災後の放射線問題、そしてパチンコ店舗に寄り添う被災者の心理などが書かれていました。

私は、この記事の内容を全てが信用できるかどうかはそれぞれの判断によるものだと思いますが、個人的には非常に参考になる部分が多かったのでご紹介させていただきました。


まずは大学や専門家が信頼を失ったという話。これはパチンコ業だけではなく、他の業種にも影響が出ているということをパチンコ業界人には知っていただきたいです。

よく業界人の中で「パチンコだけが悪者」みたいな言い分をする人がいますが、それは違います。あなたの情報量が足りなくて、他に悪者扱いされている業界が見えていないだけです。もしくは単に被害者意識が強いだけです。

間違いを犯せばどの業界も叩かれますし、それをきっかけに改善策を実行し、業界をよりよいものにしていく努力をしていくのが当たり前です。確かに業界を批判する言葉は辛辣なものが多かったりしますが、言葉自体は適当に流すべきで、「あんなことを言われていた」とか「なんでパチンコ業ぱっかり」みたいなことは、業界人として自ら発するべきではないと私は考えます。

大事なのは、過ちを経て、どうやってその信頼回復をしていくのか?というやり方を、仮説を立て、検証し、地道に困難を解決していくことではないでしょうか。

よく過去の事例を持ち出したがる人がいらっしゃいますが、今回の災害は今までに例を見ない程の災害なのです。過去に事例などないわけですから、トライ&エラーを繰り返して成功まで導くしか方法はないのです。


そしてそういった業界全体をより良くしていくことができるところはどこか?と聞かれると、例えば日遊協や全日遊連や各都道府県遊協のような各種組合団体しかありません。何故なら、その団体の利益・メリット=業界全体の利益となるからです。

そしてもちろんそれらの活動が、社会的に有意義なものであるならば、社会から認められる業界になるのではないでしょうか。この時期に組合でのうのうと海外旅行に行き「パチンコ業は厳しいな」などと言っている場合ではないのではないでしょうか。

もちろん、パチンコ業界全体を良くするための取組を企業が単体で個別に行うことも良い事だと思います。しかし、企業である以上、当然その企業の利益を重視していかなければ事業は継続していけないわけですから、それらの行為・プロジェクトが黒字になるという前提でなければならず、「黒字にならなくても業界全体のことを考えて」などという考えでやってはいけません。そんなことはシェアトップの企業がやればいいことではないかと考えます。少なくとも赤字を出している企業の最優先事項ではないわけです。


話は伊藤さんの記事に戻ります。

震災当時、パチンコの疑似体験によって、現実から離れることができ、またホール内で近所のコミュニティを取り戻すことができたケースというのは多かったのでしょうか。コミュニティを形成できるというのは現在のパチンコ店舗の強みであると思います。

ただし、それも飽くまでほどほどであれば、というお話ではないでしょうか。当然いつまでもパチンコばかりし続けるわけにはいきませんし、そういった状態だって長く続けばまた膿んでくる人も増えてくる可能性があります。

つまり、パチンコ店舗は一時的な応急処置として来店した人に対して、今後提供していかなければならない物・サービスを変化させなければならないと、また社会的に悪く言われてしまうようになるでしょう。もしパチンコ業を今後も末永く存続させる気があるのなら、今から対策をすべきです。

例えば地域などの社会へ戻れるような心のケアや、具体的な就職、ボランティアなどの紹介などをしたりする必要があると考えます。また私個人としてはお祭りを復活させることが一番の活性化に繋がると考えます。

普段は気が付きませんが、地域には心の拠り所となっているコミュニティが必ずあり、それは年間1回開催されるお祭りであるケースが非常に多いと私は考えます。

私の経験では、一番顕著だったのが青森ねぶた祭、弘前ねぷた祭、八戸三社大祭のコミュニティです。この町の人達は、祭の2週間前になると仕事を休み、祭の準備をします。この時期はアポを取ろうと思っても、祭の準備を理由に断られます。そのくらい地元の人というのは祭にかける想いが強いのではないでしょうか。

また後日お祭りの話をすると本当に活き活きとした表情でお話をするのです。それが一年間働く楽しみとか活力にもなっているのでしょう。そういった楽しみを生みだしていくというのは必要なことです。しかし地域の商店街がそういったことをできる気力・体力・経済力があるでしょうか。当然ありません。そういったことは、地域で活躍する企業と自治体が協力してやらなければならないと考えます。

そういったことを考えさせられた記事でした。


@千葉朋典



「パチンコが救った心と命~本音の行動から復興を考える」