2012年2月7日火曜日

パチンコの試験だけじゃない?保通協のセミナー・展示会にいってきた



どもーマツウラです。

みなさん「財団法人保安電子通信技術協会」(通称:保通協)をご存知でしょうか?
パチンコ、パチスロが決められた遊技機規則に則っているものかどうかを検査する「型式検定試験」を行う機関というのは広く知られているところですが、実は保通協は本来、電子通信技術に関する調査、研究開発、コンサルティングを行う機関であり、遊技機の型式検定試験はその多用な業務内容の一部に過ぎないのであります。



具体的に言うと、
・都道府県警ヘリコプターテレビシステムの保全業務
・国や地方公共機関における情報セキュリティを確保するための業務
・国内公共機関の防災システム構築に関するコンサルティング業務

などをこれまで行なってきたそうです。

そしてそれらの電子通信技術情報の紹介、共有を目的に、毎年開かれているイベントが、「保安電子通信技術セミナー・展示会」です。今年は2月7日に、東京国際フォーラムにおいて、第3回となるセミナー・展示会が開催されました。パチンコ、パチスロの試験機関ではない保通協の顔が垣間見える貴重なイベントということで取材に行って来ました。



このイベントはセミナーと展示会の構成になっているんですが、セミナーも2つの会場の別れて同時に行われます。まずはセミナーに先立ち保通協の吉野準会長が登壇して挨拶を行いました。



吉野会長は、
「本協会は今年で設立30周年。遊技機の型式検定試験業務が主たる業務という点は間違いないが、その他の分野においても広く社会に貢献していきたい、との思いから、セミナー、展示会の開催を企画。今回で3回目となった。昨年はご存知のとおり大きな災害が発生し、その対応などにも大きな注目が集まっている。今回ご参加の皆様にとってこのセミナーと展示会が実り多いものであれば主催者として幸いです」と挨拶を行を行いました。


セミナーはテーマごとに2会場に別れており、
第1会場が「災害、事件、事故等における映像、ロボット、センサー等最新技術の活用」

第2日会場が「デジタル・フォレンジックにおける最新技術の活用」です。


意外にも、けっこうびっしり埋まってます(笑)
1つの会場で300人ぐらいでしょうか。


これと同じ大きさのセミナー会場がもう1つあって同時進行で行われます。
そのため、セミナー途中でも頻繁に人の出入りがありました。


一方、さらに別フロアに設けられた展示会会場はこんな感じ。


出展者一覧


全部で53社がブースを出展。

会場内は主に5つの分野ごとにわかれてブースが出展。
・捜査支援ソリューション
・デジタル・フォレンジック、認証基盤
・映像伝送ソリューション
・画像解析ソリューション
・災害対策、ロボット、センサー等



専門性が高く、がっつり写真が撮れないのがつらいところですが、

・リアルタイムで不鮮明な画像をクリアにする技術や、
・長時間の監視カメラ映像の中から動体部分のみを抽出する技術、
・モバイル回線を利用し、現場の映像を本部に生中継する技術、
・音声感情分析を活用したセキュリティシステム、
・特殊用途ロボット、
・今注目の、個人被曝線量測定システム、、などなど

興味深い展示が多数ありました。



パチンコ業界の人間からすれば「保通協=パチンコ、パチスロの専門機関」というイメージですが、出展業者さんに話を聞くと、「なんでパチンコ関係の人が取材に来てるの?」と言う人もおり、他業界のイメージは我々が抱いているものとは大きく異なる様子。

保通協の基幹業務が遊技機の型式検定試験業務というのは間違いない事実ですが、実はこんなこともやっている、ということがよくわかる貴重な機会。ぜひ毎年継続して開催してほしいと思いました。



財団法人保安電子通信技術協会

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